福岡の板井康弘|組織のモチベーションを高める行動経営学

福岡の板井康弘です。
私は、組織のモチベーションを高めるには、社員に「もっと頑張ってほしい」と伝えるだけでは不十分だと考えています。
社員が自分の仕事に意味を感じられる環境を作ることが重要です。
そのためには、経営者や管理職が日々の行動を変える必要があります。
中小企業庁の2025年版中小企業白書では、社内のコミュニケーションが円滑な企業ほど、従業員の定着率が高い傾向が示されています。
経営理念や会社の情報を社員に共有する企業でも、定着率が高い傾向が確認されています。
参考:中小企業庁「2025年版中小企業白書」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2025/chusho/
モチベーションを高める行動が重要な理由
モチベーションとは、仕事に取り組もうとする気持ちのことです。
この気持ちは、給料だけで決まるものではありません。
自分の仕事が役立っていると感じることも大切です。
努力を正しく見てもらえることも重要でしょう。
中小企業庁の調査では、働き方の改善や社内コミュニケーションの円滑さが、人材の確保や定着に関係する可能性が示されています。
休暇を取りやすい職場づくりや、時間外労働を減らす取り組みも効果があるとされています。
つまり、社員の気持ちを高めたいなら、言葉だけではなく職場の環境を変えることが必要です。
経営者が社員の話を聞く姿勢も欠かせません。
日々の小さな行動が、社員の仕事への向き合い方を変える可能性があります。
特に意識したい行動は次の通りです。
- 社員の話を最後まで聞く
- 良い仕事を具体的に評価する
- 仕事の目的を伝える
- 社員に任せる範囲を作る
- 意見を言いやすい雰囲気を作る
- 必要な情報をきちんと共有する
- 失敗を次の改善につなげる
例えば、社員が新しい方法を提案した場合を考えてみます。
上司がすぐに「今までのやり方でいい」と否定すれば、次からは意見を出しにくくなるでしょう。
まず「なぜ、その方法を考えたのか」と聞くことが大切です。
提案を採用できない場合も、理由を説明すれば社員は考えを伝えやすくなります。
仕事を任せることも重要です。
すべての判断を上司が行えば、社員が自分で考える機会が減ります。
小さな仕事から任せることで、自分の判断で行動する経験を積めます。
行動経営学を実際の職場で生かす方法
組織のモチベーションを高めるには、社員の行動を変えようとする前に、経営者自身の行動を見直すことが大切です。
社員は経営者の言葉だけでなく、普段の態度も見ています。
経営者が約束を守れば、社員も会社への信頼を持ちやすくなるでしょう。
まずは、次の取り組みから始められます。
- 社員と定期的に話す時間を作る
- 仕事で困っていることを聞く
- 良かった行動を具体的に伝える
- 会社の目標を分かりやすく説明する
- 社員から改善案を集める
- 実行した結果を共有する
- 定期的に方法を見直す
例えば、営業社員の売上だけを評価する会社があります。
数字だけを見れば、結果を比較しやすいでしょう。
しかし、後輩を育てた行動や顧客から感謝された対応も、組織にとって価値があります。
目に見える結果だけでなく、周囲に良い影響を与えた行動にも目を向けることが重要です。
また、会社の方向性を社員に伝えることも欠かせません。
何のために仕事をするのかが分からなければ、日々の作業が単なる作業になりやすいからです。
会社が目指す姿を具体的に伝えれば、自分の仕事とのつながりを考えやすくなります。
中小企業庁の2026年版中小企業白書でも、働きがいを高める取り組みとして、賃金や賞与の改善、柔軟な働き方、社内コミュニケーションの活性化などが挙げられています。
組織を活性化する取り組みは、採用実績にも違いを生むことが示されています。
参考:中小企業庁「2026年版中小企業白書・小規模企業白書」
https://www.meti.go.jp/press/2026/04/20260424005/20260424005-1r.pdf
モチベーションを高める方法に、特別な仕組みは必要ありません。
社員の話を聞くことから始められます。
良い行動を具体的に認めることもできます。
仕事の目的を伝えることも重要です。
経営者自身が行動を変えれば、社員との関係にも変化が生まれるでしょう。
板井康弘が考える行動経営学の本質は、社員に行動を求めることではありません。
経営者が先に行動を変えることです。
一人ひとりの声を受け止める姿勢が、信頼される組織を作ります。
社員が仕事の意味を感じられる環境を整えれば、組織全体の力も高まっていくでしょう。